CATEGORY

「クライアントニーズに応える柔軟な特許相談」

Web会議形式:効率的な活用と工夫

 

近年、クライアントとの特許出願前打合せの多くがWeb会議形式で行われるようになり、日程調整が容易となり、地理的制約も解消できるようになりました。Web会議は、開催中、画面越しで容易に情報共有ができますので、弊所側からクライアントに向けたアウトプットを効率化できる利点もあります。

 例えばWeb会議形式での発明相談において、発明者からアイデアをヒアリングしながらクレーム案を作成した場合には、その場で画面共有し、参加者全員に同時に案文をご確認いただくようにしています。クレーム案を見ながら出願の範囲の最適化に向けたディスカッションを効率的に展開でき、その後の出願準備の進め方等の認識合わせが容易となります。

 一方で、Web会議では非言語コミュニケーションに限界がありますので、できるだけインタラクティブに進め発明者との意思疎通を図る時間を多めにとるようにしています。とっておきのアイデアを発明者からご教示いただくわけですから、上記のようにクレーム案をその場で作成するとしても、拙速に進めず丁寧なヒアリングを心掛け、発明者から「この人に話してよかった」と思っていただけるように努めています。

 

対面形式:より深く、より幅広

 一方、対面形式は、Web会議形式が浸透したクライアントとの間でも依然として重要です。新製品や試作品を実際に見たり触れたりする必要がある場合は当然必須です。実物に触れると、その細部や特徴をより深く理解し、多観点で発明を発掘することができます。

 また、特許ポートフォリオ構築上特に重要な発明に関する特別な打合せには、できる限り対面で出席させていただくようにしています。比較的多人数で幅広く展開する意見交換に積極参加し、或いはディスカッションを促進するような役割を円滑に果たすには、対面形式のほうが有利です。とりわけ重要な発明に関する打合せでは、クライアントの事業目標や競合他社の実施状況等も含め様々な情報を適宜に共有いただき、意見交換を経て発明をブラッシュアップし最適な出願戦略をご提案するようにしています。

 

柔軟な対応と最適な提案

 勿論、私たちは、クライアントの状況等を最優先に考え、打合せの形式について柔軟に対応しています。いずれの形式であっても、打合せは私たちにとって、単に発明内容把握を目的としたインプットの機会ではなく、クライアントニーズに最適化されたご提案につなげるアウトプットの機会としても位置付けています。